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団体保険制度以外のQ&A
老健施設における債権管理について

老健施設における債権管理について

Q1
債権管理台帳の様式例を教えてほしい。
A1
帳簿としては、債権管理簿を作成し保管することが必要です。債権管理簿に記載すべき事項としては、
1. 債務者の住所
2. 氏名
3. 債権金額
4. 債権の発生原因
5. 債権の発生年度
6. 債権の種類
7. 利率その他利息に関する事項
8. 延滞金に関する事項
9. 債務者の資産又は業務の状況に関する事項
10. 担保(保証を含む。)に関する事項
11. 解除条件、担保物の保存及び債権又は担保に関する証拠書類その他の物件の保存に関する事項
12. 管理に関する事務の処理上とらえた必要な措置の内容等 が挙げられますが、全てということではなく、必要に応じた台帳を整備することが重要です。「基本的には、誰のいつのサービス料金が未回収なのか、それをいつ誰が誰に督促したのか、その督促を先方が認めたかどうかという事項が、誰が閲覧しても分かるように整理する」よう心がけて下さい。
Q2
債務者が行方不明。手立てはないのでしょうか。
A2
入所(利用)の際の契約書に連帯保証人がない場合は、法的には債権回収は無理かと思われます。
Q3
債権管理について、ADR(裁判外紛争解決)の説明も入れてもらいたい
A3
ADR(裁判外紛争解決)については、事故による損害賠償等の問題を早期に解決する際の有効手段として注目されていますが、内容が債権回収に関する事例となるとその利用方法も詳細に検討することが大切です。※ADRに関する説明は、「Dr.Rokenのリクスマネジメントコラムー安全推進のための豆知識」に収録されていますので参考にしてください。
Q4
・利用者が何らかの理由で亡くなった場合、それまでの利用料の請求をしても一括では支払えないので、分割払いにと言われ、数回のみの支払いで、その後再三書面による通知に対しても音信不通になってしまった場合どうすれば良いでしょうか?
・利用者の家族、連帯保証人ともに施設に連絡なし、行方不明の状況になった場合、利用料の請求はどこにもできないのでしょうか
A4
まず債務者が行方不明の場合の債権者が行うべき措置として、①行方不明者の所在を調査すること②債権を回収するための公示送達を利用して仮差押え等の措置をとること、③債権の時効中断の措置を行うことです。具体的には、行方不明者の所在調査は、債務者の友人、親類縁者からの聞き取りや、債務者の所在地を管轄する市町村役場で住民票等の交付を受けて転居先を調査することも必要です。が、個人情報保護法等により交付を受けることが困難な場合もあります。
次に保全措置のために、債務者の住民票を保存し、債務者の最後の住所地に対し配達証明つきの内容証明郵便で履行の督促を行い、転居先不明で返送されたものを控えとして、公示送達の申立を裁判所に行います。合せて、訴訟の提起、支払督促、仮差押え等の措置をとり時効の中断を図る必要があります。しかし、いずれにしてもこのようなケースになった場合は、債権回収が非常に困難となることは間違いありませんので、不良債権(未回収金)を発生させない事前の取組が重要となります。
Q5
保証金(預かり金)についての考え方、預かる場合の注意点などがあれば教えてほしい。
A5
入所に際し、施設が入所者に対して退所時に精算することを前提として、入所保証金の類の支払を入所の条件にすることは認められていません。ただし、入所者の依頼に基づき施設が入所者の金品を預かっている場合に、施設と入所者との契約により、当該預かり金の中から、自己負担分の支払を行う旨の取り決めを行うことは差し支えないものです。